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インスリンとよく似た作用を持つ「明日葉」

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「明日葉」は八丈島などを中心に自生しており、古くから食用に供されていた、日本固有のセリ科の植物です。セリ科の植物には種々の薬効があることが知られていますが、明日葉は滋養強壮という蓋然的な作用を期待するだけでなく、糖尿病の民間療法としても古くから利用されてきました。

近年、その作用が注目されるようになり、「明日葉」を利用した多数の健康食品が販売されています。同時に、その作用機序の解明が行われるようになり、抗糖尿病作用、抗癌作用、神経成長因子としての作用などが報告されています。
とくに血糖降下作用のメカニズムは、もっとも解明が進んだ領域の一つです。

血糖を降下させる作用がある食用植物としては「明日葉」のほかに「ヤーコン」、「ギムネマ」などが知られています。「ヤーコン」、「ギムネマ」などは腸からの糖吸収に影響を与えるといわれていますが、「明日葉」には脂肪細胞の分化を促進し、さらに分化した脂肪細胞におけるブドウ糖の取り込みを促進するという、インスリンとよく似た作用があるとされています。

インスリンは、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化を促進する作用や肝・筋肉・脂肪細胞などに作用してブドウ糖の細胞への取り込みを促進させるホルモンです。脂肪細胞の分化は、インスリンの作用を高め、血糖値を低下させます。血糖の上昇が緩やかになれば、細胞内に取り込まれて処理される時に必要なインスリン量は不足しないことになり、糖尿病による血管の病気も起きにくくなります。
このようなインスリンと似たはたらきを持つ「明日葉」でインスリンの作用を補完することは、糖尿病の予防と治療につながることが考えられるのではないでしょうか。

血糖上昇を抑える作用を示す研究結果

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「明日葉」の抗糖尿病作用を、分子レベルで解明することに初めて成功したのはタカラバイオ研究所です。
米国化学学会の雑誌である『J.Agric.Food.Chem』(2007年55巻)に掲載された同研究所からの報告によると、「明日葉」に含まれている2種類のカルコン(4-ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロール)は試験管内で強力なインスリン様の作用を示したとしています。「カルコン」とは、「明日葉」の切り口からにじみ出る黄色い汁に含まれるポリフェノール系の有用成分です。また、加齢とともに糖尿病を自然発症するマウスに4-ハイドロキシデリシンを経口投与したところ、血糖の上昇を抑制できただけでなく、糖尿病の発症そのものを抑えることができたとされています。
これらのことから、動物実験レベルでは糖尿病の予防的な作用と同時に、治療としても有用であることが示唆されたことになります。

さらに、同研究所のヒトを対象としたパイロット研究の結果によれば、31例の糖尿病ではないが血糖が高めの男女31人を対象として、「明日葉」粉末を6週間投与したところ、平易に血糖の下降が観られ、長期にわたる過去の血糖状態を反映するHbA1c(※)の下降も観られたとしています。

以上の結果から、「明日葉」に含まれる「カルコン」にはヒトにおいても血糖上昇を抑える作用があり、そのメカニズムは細胞におけるブドウ糖の取り込みを促進することによる、すなわちインスリンときわめて類似した作用によると考えてよいと思われます。
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また、抗メタボリックシンドロームホルモンであるアディポネクチンの血中濃度に関係する実験も行われており、その中ではアディポネクチンの血中濃度は摂取前に比べて増加したことが報告されています。

血中アディポネクチン値
ヒト試験による明日葉の抗メタボリックシンドロームを示す研究データ

食事療法への活用の可能性

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「明日葉」が糖尿病、もしくはその予備軍において治療または発症予防に役立つものであるかどうかを結論するためには、計画的な研究を行わなければなりません。その場合には、コントロールの難しい1型糖尿病での検討は当面は避けるべきでしょう。しかし、2型糖尿病においては使用薬剤の減量に役立つ可能性があります。糖尿病の負荷がある場合や肥満などで、糖尿病の発症を予防できるかは、もっとも興味があるところです。

安全性という点では、本来、「明日葉」には長期の食用の歴史があることから、インスリン様の作用があるといっても、正常の血糖値を異常に下降させ、糖尿病治療で最も危険な低血糖状態をもたらすようなことを危惧する必要はないと考えられます。

(※)HbA1c(ヘモグロビン・エィワンシー)
HbA1cとはブドウ糖と結びついたヘモグロビン(血色素)のことで、過去1~2ヶ月間の血糖値の状態を反映する指標です。

◆お話を伺ってみて◆

明日葉製品イメージ
糖尿病とその予備軍の方が、留意すべき食後の血糖値コントロール。血糖値上昇抑制と、その要となるインスリンに関与する成分として明日葉「カルコン」を含有する「明日葉」を食事療法に取り入れることは、有効だと言えそうです。明日葉は野菜のほか、青汁やサプリメント商品も最近では発売されています。毎日の食習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ご興味がおありのかたは
「明日葉 カルコン」等で検索してみると良いですね。